光と闇の観察日記

人間や社会の観察日記

察する力(真意を読み取る)

ニコ生を見ていると、配信者に対してのコメントで、意図的なのかもしれませんが、配信者の気分を損なうコメントを目にするケースがあります。

配信者自体に問題がある場合もありますが、コミュニケーションという観点から見れば、コメントをする方も、配信者の意図を汲み取ることは重要かと思います。

個人的に文章(言語)能力は下記の三段階に分かれていると思っていて
特に3段階目の「書いていないことを読み取る」は重要です。

1段階目:読み書きが出来る
2段階目:書いてある文章を文字通り理解できる
3段階目:書いていないことを読み取る

往々にして言うことが出来ない(言うと角が立ってしまう)状況というのは発生します。
答えがはっきり出てこないとか、状況として明らかに違うことを言っているなど、その場合、真意を読み取って欲しいというメッセージの場合があります。

実社会の場合、情報を発信する場合、暗黙の了解やコードがあるので、言いたくても言えない状況というのはあります。公になっているのは「見せたい情報」です。
2段階目の書いてある文章を文字通り理解しても、真意は理解できないケースがあります。
真意を理解するためには、発信されていない情報を裏読みしていきます。

重要な情報は、三段階目の「書いていないことを読み取る」ことをしないと分からないケースが多いです。
他の情報と照らし合わせるとか、過去の発言を見てみるとか、発信者のスタンスを理解するとかは真意を読み取るヒントになります。


真意を察する力を磨くためには、教養の深い人達のコミュニティーを観察すると良いと思います。教養の深い人達のコミュニティーの場合、他人に何かを伝えたい場合、婉曲表現を使うことが多いです。

例えばある人が社会人としては髪型が派手だったり長かったりしたとき、それを伝える場合。
季節の花の話から始まって、剪定(枝を切ること)のタイミングになり、このお花は「そろそろ切るべきですね」
というように、「髪が長いから切ったほうがいい」というメッセージを送ったりします。

婉曲的に指摘することで、角が立ちづらいというメリットがあります。(嫌味っぽいと嫌う人もいますが)
婉曲表現が分かる人間しか入れない(察する力がないと弾かれてしまう)コミュニティというのも存在します


日本は婉曲表現が多いのですが、海外の場合、表現が非常にダイレクトに使われるケースが多いように感じます。
ただ、海外の場合、婉曲表現はあまりありませんが、ダイレクトに表現されている情報の真意を読み取らないと、逆の方向に行く場合があるので、別の注意が必要になってきます。

ニコ生のコメントも、配信者が何を前提に話しているか、何を目的にしているか、コメントに対して何を期待しているのか
そのあたりを察してみてもよいと思います。